介護の資格試験とは、介護の専門的な知識や技術を持つ人材を認定するための国家試験のことです。介護の資格試験には、介護福祉士、介護支援専門員（ケアマネージャー）、実務者研修などがあります。この記事では、それぞれの資格試験の内容や受験資格、取得方法やメリットなどを分かりやすく紹介します。
介護福祉士試験とは
介護福祉士試験とは、介護福祉士という国家資格を取得するための試験です。介護福祉士とは、身体や精神に障害がある人に対して介護や指導を行う専門職のことです。介護福祉士は、介護保険法に基づく介護サービスの提供者として、高齢者や障害者の自立や社会参加を支援します。
介護福祉士試験は、毎年1月に実施されます。試験は、筆記試験と実技試験の2つの部分からなります。筆記試験は、介護の基礎知識や法令、倫理、心理などを問うもので、100問の四択問題です。実技試験は、介護の技術やコミュニケーション能力を評価するもので、実際の介護現場を想定したロールプレイや面接などが行われます。
介護福祉士試験の受験資格は、以下のいずれかに該当することが必要です。
- 介護職員初任者研修（旧ホームヘルパー2級）を修了し、介護の実務経験が3年以上あること
- 実務者研修（旧介護福祉士実務研修）を修了し、介護の実務経験が2年以上あること
- 介護福祉士養成施設（大学や専門学校など）を卒業（見込）すること
介護福祉士試験の合格率は、平均で約60％です。合格者には、試験センターから合格証書が送付されます。合格証書を受け取った後、所轄の都道府県知事に登録申請を行い、登録証が交付されると、正式に介護福祉士として活動できるようになります。
介護支援専門員（ケアマネージャー）試験とは
介護支援専門員（ケアマネージャー）試験とは、介護支援専門員という国家資格を取得するための試験です。介護支援専門員とは、介護保険制度のもとで、高齢者やその家族のニーズに応じて、適切な介護サービスの計画を立てたり、調整したりする専門職のことです。介護支援専門員は、介護のプロフェッショナルとして、高齢者の生活の質の向上に貢献します。
介護支援専門員試験は、毎年8月に実施されます。試験は、筆記試験のみで、介護の基礎知識や法令、ケーススタディなどを問うものです。試験問題は、100問の四択問題と10問の記述問題からなります。
介護支援専門員試験の受験資格は、以下のいずれかに該当することが必要です。
- 介護福祉士、社会福祉士、社会福祉主事、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士のいずれかの国家資格を持ち、介護の実務経験が2年以上あること
- 介護福祉士養成施設を卒業し、介護の実務経験が3年以上あること
- 介護支援専門員実務研修を修了し、介護の実務経験が1年以上あること
介護支援専門員試験の合格率は、平均で約40％です。合格者には、試験センターから合格証書が送付されます。合格証書を受け取った後、所轄の都道府県知事に登録申請を行い、登録証が交付されると、正式に介護支援専門員として活動できるようになります。
実務者研修とは
実務者研修とは、介護の実務経験がある人が、介護福祉士の受験資格を得るための研修です。実務者研修は、介護の基礎知識や技術、倫理、心理などを学ぶもので、研修期間は1年間です。研修は、通学型や通信型、職場型などの方法があります。
実務者研修の受講資格は、以下のいずれかに該当することが必要です。
- 介護職員初任者研修（旧ホームヘルパー2級）を修了し、介護の実務経験が1年以上あること
- 介護職員基礎研修（旧介護職員養成研修）を修了し、介護の実務経験が2年以上あること
- 介護福祉士養成施設（大学や専門学校など）を卒業（見込）すること
実務者研修の受講料は、受講する機関や受講方法によって異なりますが、平均で約15万円程度です1。無資格から受講する場合は、約450時間の研修を受ける必要がありますが、初任者研修やホームヘルパー2級などの資格を持っている場合は、一部の科目が免除され、受講時間が短縮されます2。
実務者研修の合格率は、平均で約90％です3。実務者研修には、試験の実施義務はありませんが、研修を実施している機関によっては、独自の試験を行っている場合もあります。試験は、研修内容の理解度を確認するためのもので、落とすための試験ではありません。研修をしっかりと受けていれば、合格できるでしょう。
まとめ
この記事では、介護の資格試験について、介護福祉士試験、介護支援専門員試験、実務者研修の内容や受験資格、取得方法やメリットなどを分かりやすく紹介しました。介護の資格試験は、介護の専門性やスキルを高めるだけでなく、給与やキャリアアップにも役立ちます。介護の仕事に興味がある方や、すでに介護職として働いている方は、ぜひチャレンジしてみてください。
