介護のサービスとは、高齢者や障害者などの日常生活や社会参加を支援するために提供されるサービスのことです。介護のサービスには、在宅で受けられるサービスと施設で受けられるサービスの2種類があります。それぞれにどのようなサービスがあるのか、どのように選ぶのか、どのくらい費用がかかるのかなどを解説します。
在宅で受けられる介護のサービス
在宅で受けられる介護のサービスとは、自宅や地域で介護を必要とする人が、自立した生活を送るために必要なサービスのことです。在宅で受けられる介護のサービスには、以下のようなものがあります。
- 訪問介護：介護職員が自宅に訪問して、身体介護や生活援助などを行うサービスです。例えば、入浴や排泄、食事の介助、掃除や洗濯などが含まれます。
- 訪問看護：看護師や准看護師が自宅に訪問して、医療的なケアや健康管理などを行うサービスです。例えば、服薬や注射、傷の処置、血圧や血糖値の測定などが含まれます。
- 通所介護：介護施設に通って、日中の活動やレクリエーションなどを行うサービスです。例えば、体操やゲーム、手芸や音楽などが含まれます。送迎や食事、入浴なども提供されます。
- 通所リハビリ：介護施設に通って、理学療法や作業療法などのリハビリテーションを行うサービスです。例えば、歩行や筋力の回復、日常生活動作の訓練などが含まれます。送迎や食事、入浴なども提供されます。
- 居宅介護支援：ケアマネージャーが自宅に訪問して、介護の計画や調整などを行うサービスです。例えば、介護の必要度や希望に応じて、適切なサービスや施設を紹介したり、利用申請や契約の手続きをサポートしたりします。
- 介護予防：介護の必要度が低い人が、介護にならないように予防するためのサービスです。例えば、健康チェックや健康教室、運動プログラムなどが含まれます。
在宅で受けられる介護のサービスを利用するには、まず、市区町村の窓口に申し込んで、介護認定を受ける必要があります。介護認定とは、介護の必要度を判定することで、7段階の認定結果が通知されます。認定結果によって、利用できるサービスや費用の負担額が異なります。
在宅で受けられる介護のサービスの費用は、原則として、利用者が10%を自己負担し、残りの90%を公的な介護保険が負担します。ただし、所得に応じて、自己負担率が20%や30%になる場合もあります。また、サービスによっては、上限額や利用回数に制限があります。
施設で受けられる介護のサービス
施設で受けられる介護のサービスとは、自宅や地域での生活が困難になった人が、介護施設に入所して、24時間体制で介護を受けるためのサービスのことです。施設で受けられる介護のサービスには、以下のようなものがあります。
- 特別養護老人ホーム：高度な介護が必要な人が、生活や医療の面で総合的に支援される施設です。例えば、食事や入浴、排泄などの身体介護や、リハビリやレクリエーションなどの生活支援が提供されます。医師や看護師などの医療スタッフも常駐しています。
- 介護老人保健施設：介護とリハビリの両方が必要な人が、短期間（最長3か月）入所して、回復に向けた支援を受ける施設です。例えば、理学療法や作業療法などのリハビリや、食事や入浴、排泄などの身体介護が提供されます。医師や看護師などの医療スタッフも常駐しています。
- 介護療養型医療施設：医療的なケアが必要な人が、長期間入所して、安楽な生活を送るための支援を受ける施設です。例えば、点滴や酸素吸入、人工呼吸器などの医療処置や、食事や入浴、排泄などの身体介護が提供されます。医師や看護師などの医療スタッフも常駐しています。
- サービス付き高齢者向け住宅：自立した生活ができる人が、安全や利便性に配慮された住宅に入居し、必要に応じて介護や医療のサービスを受けることができる施設です。例えば、食事や入浴、清掃などの生活支援や、訪問介護や訪問看護などの介護支援が提供されます。緊急時には、通報システムやスタッフの対応があります。
施設で受けられる介護のサービスを利用するには、まず、市区町村の窓口に申し込んで、介護認定を受ける必要があります。介護認定とは、介護の必要度を判定することで、7段階の認定結果が通知されます。認定結果によって、利用できる施設や費用の負担額が異なります。
施設で受けられる介護のサービスの費用は、原則として、利用者が10%を自己負担し、残りの90%を公的な介護保険が負担します。ただし、所得に応じて、自己負担率が20%や30%になる場合もあります。また、施設によっては、入所費や食費などの別途費用がかかる場合もあります。
介護のサービスの選び方
介護のサービスを選ぶときには、以下のようなポイントに注意してください。
- 自分のニーズや希望に合ったサービスを選ぶ：介護のサービスは、様々な種類や内容があります。自分の介護の必要度や生活スタイル、家族や友人との関係、趣味や好みなどを考慮して、自分に合ったサービスを選ぶことが大切です。
- 複数のサービスや施設を比較する：介護のサービスや施設は、それぞれに特徴や強みがあります。サービスの内容や質、費用や利用条件、スタッフの対応や雰囲気などを比較して、自分にとって最適なサービスや施設を選ぶことが重要です。
- ケアマネージャーに相談する：ケアマネージャーは、介護のプロフェッショナルです。介護のサービスや施設の紹介や調整、介護計画の作成や見直し、利用者や家族の相談や支援などを行ってくれます。ケアマネージャーに自分の状況や希望を伝えて、アドバイスや情報をもらうことがおすすめです。
まとめ
介護のサービスとは、介護を必要とする人の生活や社会参加を支援するために提供されるサービスのことです。介護のサービスには、在宅で受けられるサービスと施設で受けられるサービスの2種類があります。それぞれにどのようなサービスがあるのか、どのように選ぶのか、どのくらい費用がかかるのかなどを解説しました。介護のサービスを利用するには、介護認定を受ける必要があります。介護のサービスを選ぶときには、自分のニーズや希望に合ったサービスを選び、複数のサービスや施設を比較し、ケアマネージャーに相談することがポイントです。介護のサービスを上手に利用して、快適な介護生活を送りましょう。
