介護休暇とは
介護休暇とは、要介護状態の家族の介護や世話をするために、従業員が取得できる休暇制度です。介護休暇は、通院の付き添いや介護保険の申請手続きなど、突発的・短期的な介護に対応するための制度です。
介護休暇の取得条件
介護休暇は、パートや派遣社員などの雇用形態に関わらず、原則すべての労働者が取得可能です。ただし、以下のような労働者は介護休暇を取得できない場合があります。
- 日雇いの労働者
- 入社から6か月未満の労働者
- 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
また、介護休暇を取得するには、対象家族が「常時介護を必要とする状態」であることが必要です。以下の2つの基準のうち、どちらかを満たしている必要があります。
- 介護保険制度の要介護状態区分において「要介護2以上」であること
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下記の表にある状態1～12のうち、「2が2つ以上あるいは3が1つ以上」あてはまり、かつその状態が継続する可能性が高いこと
状態 1 2 3 食事 自分で食べられる 食べ物を口に運ぶのを手伝ってもらう 食べ物を口に入れてもらう 入浴 自分で入浴できる 入浴の準備や後片付けを手伝ってもらう 入浴の全てを手伝ってもらう 排泄 自分でトイレに行ける トイレに行くのを手伝ってもらう おむつや便器を使う 着替え 自分で着替えられる 着替えの一部を手伝ってもらう 着替えの全てを手伝ってもらう 移動 自分で歩ける 杖や車椅子などを使って移動する 寝たきりで移動できない 認知 物事を正しく理解できる 物事を時々間違える 物事をほとんど理解できない
対象家族は、必ずしも要介護認定を受けている必要はありませんが、介護休暇の申請時に「常時介護を必要とする状態」であることを証明する書類が必要です。これには医師の診断書や介護保険の認定書などが該当します。
介護休暇の取得日数と単位
介護休暇を取得できる日数は、対象家族1人につき1年に5日までです。対象家族が2人以上いる場合は、10日となります（3人以上でも10日が上限）。介護休暇の取得単位は、1日または時間単位です。時間単位での取得は、1時間以上の単位で行うことができます。例えば、午前中だけ介護休暇を取って、午後から出勤することも可能です。
介護休暇の手続き方法
介護休暇の手続き方法は会社によって異なりますが、一般的には以下のような流れになります。
- 介護休暇を取得したい日の2週間前までに、会社に申し出る
- 会社から必要な書類を受け取り、記入・提出する
- 会社から承認をもらう
- 介護休暇を取得する
ただし、介護休暇はあくまで突発的な家族の介護・世話に対応するための休暇制度であり、体調不良による欠勤などと同様、当日あるいは事後の申請でも問題ないとする会社もあります。家族の介護が必要になる前に、介護休暇に関する就業規則を確認しておくことが大切です。不明点がある場合、上司や人事に相談してみましょう。
介護休暇中の給与や給付金
介護休暇を取得した日の給与が出るか出ないかは、会社によって異なります。有給の場合、通常の給与と同じ額が支払われます。無給の場合、介護休暇をとる前に、先に有給休暇を使う人も多いようです。残念ながら、たとえ無給であったとしても、給付金などの手当が出ることはありません。介護休暇は、介護休業とは異なり、雇用保険の対象となりません。そのため、介護休業給付金を受けることもできません。
まとめ
介護休暇は、要介護状態の家族の介護や世話をするために、従業員が取得できる休暇制度です。介護休暇は、通院の付き添いや介護保険の申請をするために、従業員が取得できる休暇制度です。介護休暇は、通院の付き添いや介護保険の申請手続きなど、突発的・短期的な介護に対応するための制度です。介護休暇を取得するには、対象家族が「常時介護を必要とする状態」であることや、会社に申請することなどが必要です。また、介護休暇中の給与や給付金のことも気になりますよね。この記事では、介護休暇について、わかりやすく解説しました。介護休暇は、家族の介護と仕事の両立を支援するための大切な制度です。しかし、介護休暇だけでは、長期的な介護には対応できません。介護休暇とは別に、介護休業や介護時間短縮などの制度もあります。これらの制度は、介護休暇よりも長期間の休業や勤務時間の短縮が可能です。また、介護休業給付金や介護時間短縮給付金などの給付金も受けることができます。介護休暇と他の介護制度の違いやメリット・デメリットについては、別の記事で詳しく紹介します。家族の介護が必要になった場合、自分に合った制度を選択して、介護と仕事のバランスをとることが大切です。
