鹿児島県の桜島の南岳山頂火口で14日、午後6時33分に爆発的噴火が発生し、噴煙が火口から5000mまで上がりました。噴煙の高さが5000mに達する噴火は2020年8月9日以来です。
噴石や火砕流への警戒を
鹿児島地方気象台によると、噴石は火口から1.3kmの5合目付近まで飛散しましたが、火砕流は確認されていません。桜島では噴火警戒レベル3(入山規制)が続いていて、同気象台が噴石や火砕流への警戒を呼びかけています。
桜島の火山活動は続く
桜島では、噴火活動が続いています。南岳山頂火口では、夜間に高感度の監視カメラで火映を観測しました。昭和火口では、噴火及び火映は観測されていません。火山性地震は少ない状態で経過しています。継続時間の短い火山性微動が時々発生しました。GNSS連続観測では、桜島島内の一部の基線で2023年1月頃から山体膨張に伴うとみられるわずかな伸びが認められていましたが、4月頃から停滞しています。また、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)を挟む基線では、長期にわたり姶良カルデラの地下深部の膨張を示す緩やかな伸びがみられています。桜島では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部にマグマが長期にわたり蓄積した状態であり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は概ね多い状態であることから、今後噴火活動が再び活発化すると考えられます。今後の火山情報に注意してください。