介護のリアル: 家族と共に笑い泣きする日々

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福祉や医療施設におけるノロウイルスの感染症対応のポイント

ノロウイルスは冬季に流行する感染性胃腸炎の一種で、嘔吐や下痢などの症状を引き起こします。高齢者や免疫力の低下した方は重症化しやすく、場合によっては命に関わることもあります。福祉や医療施設では、利用者や職員が集団感染するリスクが高いため、予防と対応が非常に重要です。この記事では、社会福祉施設等におけるノロウイルス対応標準マニュアル[^2^][2]を参考に、感染症対策の充実、平常時の健康管理と感染予防策、集団発生時の対応などについてまとめてみました。

感染症対策の充実

ノロウイルスは食品や手指、物品などに付着して感染することがあります。感染拡大を防ぐためには、施設内の衛生管理を徹底することが必要です。具体的には以下のような対策を行います。

  • 自主管理マニュアルの作成と活用:施設ごとに感染症対策の基本方針や具体的な手順を定めたマニュアルを作成し、職員に周知しておきます。また、定期的に見直しや研修を行って内容を確認します。
  • 連絡体制の整備:感染症発生時には、速やかに保健所や医療機関などに連絡することが重要です。連絡先や連絡方法、連絡責任者などを事前に決めておきます。
  • 感染症発生状況の把握と周知:利用者や職員の健康観察を日常的に行い、感染症の発生や疑いがある場合には、速やかに記録や報告を行います。また、感染症の流行情報や対策方法などを職員や利用者、家族などに周知します。

平常時の健康管理と感染予防策

ノロウイルスの予防には、利用者や職員の健康管理と感染予防策が大切です。具体的には以下のような対策を行います。

  • 利用者の健康観察:利用者の体温や症状などを毎日観察し、異常があれば記録や報告を行います。感染症の疑いがある場合には、医療機関の受診や隔離などの対応を行います。
  • 職員の健康管理:職員も出勤前に体温や症状などをチェックし、異常があれば出勤を控えます。感染症の疑いがある場合には、医療機関の受診や自宅待機などの対応を行います。
  • 手洗いの徹底:感染対策の基本は手洗いです。利用者や職員は、外出後やトイレの後、食事の前などに必ず手洗いを行います。手洗いの際は、流水で十分に手のひらをぬらし、石けんで泡立てて最低でも15秒は手のひらをこすり合わせます。その後、流水で石けんを洗い流し、ペーパータオルで水分を拭き取ります。蛇口を閉めるときはペーパータオルを用いて、蛇口からの接触感染を防ぎます。
  • 排泄物・嘔吐物の処理:排泄物や嘔吐物には大量のウイルスが含まれているため、感染予防のために適切な処理が必要です。排泄物や嘔吐物を処理する際は、マスクや手袋、ゴーグルなどの防護具を着用し、次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。処理後は、手袋を外してから手洗いを行います。
  • リネン類の消毒:利用者や職員が使用したリネン類にもウイルスが付着している可能性があります。リネン類を処理する際は、手袋を着用し、汚染度に応じて分別します。汚染度の高いリネン類は、次亜塩素酸ナトリウムで消毒した後、60℃以上の水で洗濯します。処理後は、手袋を外してから手洗いを行います。

集団発生時の対応

ノロウイルスが施設内で集団発生した場合は、感染の拡大防止と患者の管理が重要です。具体的には以下のような対応を行います。

  • 集団発生の状況把握:集団発生の疑いがある場合は、速やかに発生者の数や症状、発症日時などを把握し、記録や報告を行います。また、発生者の利用状況や食事内容などを調査し、感染経路の特定に努めます。
  • 感染の拡大防止と患者の管理:感染者や発症者は、できるだけ他の利用者や職員との接触を避けるようにします。感染者や発症者の部屋は、他の部屋と区別してゾーニングし、入 出するなどの対応を行います。感染者や発症者の部屋は、次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。[^2^][2]
  • 集団発生時の連絡:集団発生の疑いがある場合は、速やかに保健所や医療機関に連絡します。また、利用者や家族、職員にも感染症の発生や対策方法などを周知します。
  • 調査:保健所や医療機関の指示に従って、感染者や発症者の糞便や嘔吐物などの検体を採取し、送付します。また、食事内容や利用状況などの調査票を作成し、提出します。
  • 終息時の対応:集団発生が終息したと判断された場合は、保健所や医療機関に連絡します。また、利用者や家族、職員にも終息の旨を周知します。その後、施設内の清掃や消毒を徹底し、通常の運営に戻ります。

まとめ

ノロウイルスは冬季に流行する感染性胃腸炎で、高齢者や免疫力の低下した方は重症化しやすい危険なウイルスです。福祉や医療施設では、利用者や職員が集団感染するリスクが高いため、予防と対応が非常に重要です。この記事では、社会福祉施設等におけるノロウイルス対応標準マニュアル[^2^][2]を参考に、感染症対策の充実、平常時の健康管理と感染予防策、集団発生時の対応などについてまとめてみました。ノロウイルスの流行期には、施設内の衛生管理を徹底し、利用者や職員の健康観察を日常的に行いましょう。また、感染症の発生や疑いがある場合には、速やかに連絡や報告を行い、適切な対応を行いましょう。ノロウイルスによる感染症の発生を未然に防ぎ、安心して施設を利用できる環境を作りましょう。

下記に上記で紹介した内容を対応する際の準備物などを表にまとめましたよろしければご活用ください。

準備物 用途
塩素系漂白剤 消毒液の材料
空のペットボトル(500ml) 消毒液の容器
じょうご(金属製) 消毒液の調整
キッチンペーパー 嘔吐物の処理や床面の消毒
ごみ袋(2枚) 嘔吐物や使用済みの防護具の回収
レジ袋(2枚) 足の防護
手袋(使い捨て) 手の防護
マスク 口や鼻の防護
レインコート(使い捨て) 衣服の防護
段ボール片 嘔吐物の集めるヘラ
ゴーグル(メガネで代用可) 目の防護
バケツ 嘔吐物の受け皿

対応手順

手順 内容
1. 嘔吐物を発見したら その場を動かず、人を呼び、処理キットを持ってきてもらう。窓を開けて換気する。
2. 防護具を着用する 使い捨てのマスク、手袋、エプロン、ゴーグルなどを身につける。
3. 消毒液を作る 市販の塩素系漂白剤と水で消毒液を作る。嘔吐物や便が直接ついた場所は0.1%、それ以外の接触面は0.02%の濃度にする。
4. 嘔吐物を取り除く 使い捨ての布やキッチンペーパーなどで、嘔吐物を外から内側に向かって取り除く。取り除いた嘔吐物は二重にしたビニール袋に入れて、その中に消毒液を入れておく。
5. 嘔吐物がついた場所を消毒する 0.1%の消毒液で嘔吐物がついた場所を拭き取る。その後、0.02%の消毒液で拭き取った場所を再度拭き取る。
6. 衣服やじゅうたんなどを消毒する 嘔吐物をていねいに除去し水洗いをした後、0.02%の消毒液に30~60分間浸すか、85℃のお湯で1分以上浸して熱湯消毒してから、洗濯する。
7. 防護具を処分する 防護具を脱ぐ前に、手袋の上から手を消毒液で洗う。その後、防護具をビニール袋に入れて、その中に消毒液を入れておく。
8. 手を洗う 消毒後、手袋を外してから、すぐに手を洗う。流水で十分に手のひらをぬらし、石けんで泡立てて最低でも15秒は手のひらをこすり合わせる。その後、流水で石けんを洗い流し、ペーパータオルで水分を拭き取る。
9. その他の対策 嘔吐物処理後は、調理や配膳、食事介助などに従事しない。可能ならば、シャワーを浴びるか服を着替える。嘔吐物処理後、48時間は感染の有無に注意する。