介護のテクノロジーで介護処遇改善を目指す - 介護のリアル: 家族と共に笑い泣きする日々

介護のテクノロジーとは、介護サービスの質の向上や職員の負担軽減に役立つ機器やソフトウェアのことです。介護のテクノロジーには、見守り機器、インカム、介護記録ソフトウェア、介護ロボットなどがあります。これらのテクノロジーを活用することで、介護現場の生産性を高めるとともに、介護職員の処遇改善にもつながります。

介護のテクノロジーの活用促進に向けた政策

厚生労働省は、2024年2月から介護職員1人あたり月6千円の賃上げを実施する方針です。この賃上げの原資として、介護のテクノロジーの導入・運用に伴う継続的なコスト増を補填する補助金を支給します。また、来春以降は介護サービスの公定価格である介護報酬のプラス改定を視野に入れています。³

介護のテクノロジーの活用促進に向けた政策としては、以下のようなものがあります。

入所・泊り・居住系サービスを対象に、利用者の安全やケアの質の確保、職員の負担軽減に向けた対策を検討する委員会を設置し、定期的に開催することを義務づける。⁴
見守り機器などのテクノロジーを1つ以上導入し、生産性向上ガイドラインに基づき業務改善を継続的に実施、一定期間ごとに効果を示すデータを提供する場合に、新たな加算で評価する。⁵
特定施設や老健、認知症GHなどにおいて、見守り機器などのテクノロジーの複数活用や職員間の適切な役割分担の取り組み等により、介護サービスの質の確保・職員の負担軽減が行われていると認められる場合に、人員配置基準を特例的に柔軟化する。²

介護のテクノロジーのメリットと課題

介護のテクノロジーには、多くのメリットがあります。例えば、見守り機器を導入することで、利用者の安全を確保し、夜間の人員配置を緩和することができます。インカムや介護記録ソフトウェアを導入することで、職員間の連携や記録作成の効率化を図ることができます。介護ロボットを導入することで、重度の介護が必要な利用者の移動や入浴などの支援を行うことができます。

一方で、介護のテクノロジーには、課題もあります。例えば、テクノロジーの導入・運用には、高いコストや維持管理の手間がかかります。テクノロジーの故障や不具合が発生した場合には、利用者の安全やサービスの質に影響が出る可能性があります。テクノロジーの使い方や効果の測定方法には、職員の研修や指導が必要です。テクノロジーの導入によって、利用者や職員の人間関係やコミュニケーションが希薄になることも懸念されます。

まとめ

介護のテクノロジーは、介護現場の生産性向上や職員の処遇改善に貢献する可能性があります。政府は、介護のテクノロジーの活用促進に向けた政策を展開しています。しかし、介護のテクノロジーには、メリットだけでなく課題もあります。介護のテクノロジーを適切に活用するためには、利用者や職員のニーズや意向を考慮し、安全やケアの質の確保を優先することが必要です。

ソース: 2024/2/17 (1) 介護職員の処遇改善｜厚生労働省 - mhlw.go.jp. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000202201_42226.html. (2) 新要件に経過措置・新処遇改善加算案の概要、ICT活用等の新 .... https://media.shaho.co.jp/n/n4a8cecf1761e. (3) 介護職員の賃上げ月6000円、2024年2月から人材確保へ厚労省 .... https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA072YD0X01C23A1000000/. (4) 令和6年2月からの介護職員処遇改善支援補助金について. https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001197900.pdf. (5) 【介護報酬改定】厚労省、テクノロジー導入の「生産性向上 .... https://www.joint-kaigo.com/articles/20551/.