介護のリアル: 家族と共に笑い泣きする日々

このブログでは、介護ってこんな感じだよ、って率直にシェアしていくよ!介護って実は誰もが経験することだし、正直、時には大変だったり笑えることだってあるよね。ここでは介護の実情や悩み、そしてちょっとした助けになる情報をみんなで共有していくよ。助け合いながら介護の日々を乗り越えていこうぜ!

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起き上がり介助の正しい方法と注意点

 

起き上がり介助は、介護の現場で頻繁に行われる介助の一つです。しかし、間違った方法で行うと、利用者の状態悪化や介護者の負担増加につながる可能性があります。この記事では、起き上がり介助の正しい方法と注意点について解説します。

起き上がり介助の正しい方法のポイントは2つ

起き上がり介助の正しい方法のポイントは、「側臥位を経由する」ことと「起き上がる軌道を考える」ことです。それぞれのポイントを理解して正しい起き上がり方法を習得しましょう。

側臥位を経由して起き上がる

側臥位を経由して起き上がることで、持ち上げての起き上がりにならず、利用者さん、介護者ともに負担の軽減になります。そのため、起き上がり介助をするためには、まず寝返りをして側臥位になる必要があります。このとき、しっかりと側臥位を取らないと、背中のほうに重心が残ったままになり、結局起き上がる介助をする場合に、持ち上げる必要が出るので注意しましょう。とりわけ、麻痺があって後ろに反る力が入りやすい場合は、十分に側臥位を取って体の緊張を緩める必要があります。側臥位ができたら、両下肢をベッドからおろして、上半身を起こす準備をします。

後ろへ反らないように軌道を考える

私たちが普段ベッドや布団で側臥位の状態から上半身を起こす場合は、真横に起きるのではなく、上半身の重さを腕や手に移しながら前に弧を描くように起きます。介助をする場合もそのようなイメージで上半身を起き上がらせることが重要です。具体的な手順を以下に示します。

  1. 介護者の片方の手は利用者さんの背中に、もう片方の手は利用者さんの腰に添える
  2. 背中においた手で上半身を頭のほうに引くように力を入れる
  3. 上半身の重さを頭→腕→手と移していきながら、お辞儀をするように弧を描いて起き上がらせる
  4. 上半身を起き上がらせるのに合わせて腰を臀部の方向へ押して上半身の重さを臀部にしっかり移して座位を安定させる

以上のように上半身の重さを持ち上げるのではなく、徐々に体重を移動させながら弧を描くように介助することで、利用者さんの自然な動きを引き出すとともに、介護者の持ち上げる負担も減らすことができます。また、腰に当てた手を臀部のほうへ押しながら起こすことで、起き上がるための支点ができてスムーズに起き上がられるとともに、座位になったときにしっかり臀部に体重が移り、安定した座位につながります。

起き上がり介助の注意点

起き上がり介助の注意点は、間違った方法で行うと、利用者の拘縮や褥瘡のリスクを高めたり、介護者の腰痛の原因になったりすることです。以下に、起き上がり介助のNG例とその理由を紹介します。

仰向けからの起き上がり介助

仰向けから臀部を支点にして、頭と膝裏を持ち、勢いよく起き上がり介助をすると、時間もかからず、介助量も少なく感じるため、忙しい業務の中でついついやってしまいがちです。しかし、そのような方法では利用者さんの心身の状態悪化を引き起こしかねません。その理由は以下の通りです。

    • 仰向けからの起き上がりでは筋緊張を高めたり関節への負担が強まる
      仰向けから一気に起き上がろうとしたら、体のいろいろな部分に重力がかかって、腹筋や首を持ち上げる筋肉の力をかなり必要とするのではないでしょうか。利用者さんが起き上がる場合も同様で、仰向けから一気に起き上がると、体に負担がかかるため、筋肉の緊張が高まりやすかったり、痛みを引き起こしやすかったりします。
    • 圧が一点に集中して表皮剥離や褥瘡のリスクを高める
      臀部を支点にして起き上がることで、上半身の重さが臀部にかかります。このとき、臀部の皮膚や筋肉には大きな圧力がかかり、血流が悪くなったり、皮膚が傷ついたりする可能性があります。特に、長期間寝たきりの方や皮膚の弱い方は、表皮剥離や褥瘡(床ずれ)のリスクが高まります。表皮剥離や褥瘡は、感染症や炎症を引き起こし、治療が困難になる場合があります。
    • 頭部の位置が変わりやすく、めまいや立ちくらみを起こしやすい
      仰向けから一気に起き上がると、頭部の位置が急激に変わります。このとき、脳への血流が一時的に減少したり、内耳の平衡感覚が乱れたりすることがあります。これにより、めまいや立ちくらみを感じたり、ふらついたり、倒れたりする危険性があります。特に、高血圧や低血圧、貧血、脳血管障害などの疾患を持つ方や、薬の副作用でめまいや立ちくらみを起こしやすい方は、注意が必要です。
    • 以上のように、仰向けからの起き上がりは、体に様々な問題を引き起こす可能性があります。そこで、仰向けからの起き上がりの方法を改善することが重要です。次のような方法がおすすめです。 まず、仰向けから横向きになります。このとき、両手を胸の前に置き、両足を曲げます。 次に、上側の手をベッドの端にかけ、上側の足をベッドから出します。このとき、下側の手はベッドについたままにします。 そして、上側の手と足を使って、体を起こします。このとき、下側の手は体を支える役割をします。 最後に、ベッドの端に座り、ゆっくりと立ち上がります。このとき、立ち上がる前に、しばらく座って体の状態を確認します。 このように、仰向けから横向きになってから起き上がることで、体にかかる負担やリスクを減らすことができます。また、利用者さんが起き上がるときには、介護者さんが手助けをすることも大切です。介護者さんは、利用者さんの体の動きに合わせて、声かけや手伝いをしてください。利用者さんが安全に快適に起き上がることができるように、一緒に頑張りましょう。😊

起き上がり介助のポイントを解説!動きを引き出す介助の工夫をしよう

この記事では、起き上がり介助の正しい方法と注意点について解説しました。起き上がり介助は、介護の現場で頻繁に行われる介助の一つですが、間違った方法で行うと、利用者の状態悪化や介護者の負担増加につながる可能性があります。そのため、以下のポイントを覚えておきましょう。

      • 起き上がり介助の正しい方法のポイントは、「側臥位を経由する」ことと「起き上がる軌道を考える」ことです。側臥位を経由して自然な軌道で行うことで、利用者と介護者の負担を軽減できます。
      • 間違った起き上がり介助の方法は、利用者の拘縮や褥瘡のリスクを高めたり、介護者の腰痛の原因になったりします。仰向けからの起き上がり介助は、筋緊張を高めたり関節への負担が強まったりするので避けましょう。
      • 重度の介助が必要な利用者に対しては、介護用リフトなどの福祉用具を積極的に利用することで、双方の負担を軽減できます。介護用リフトは、利用者の体への負担を軽くすることもできるので、状態に合わせて活用していきましょう。

起き上がり介助は、利用者の自立や生活の質を高めるために重要な介助です。正しい介助方法を身につけて、利用者の動きを引き出す介助を心がけましょう。